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第15回 JBCC2024 開催報告

-Event report-

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第15回目を迎えた日本ビジネススクール・ケース・コンペティションは、明治大学駿河台キャンパスで本選大会を開催。今年のケーステーマは、「企業と資本市場の対話による価値共創」でした。

 

国内外のビジネススクールが参加した今大会は、合計25校から、163チーム、748名の現役MBA生にエントリーいただきました。エントリー数は、昨年より11チーム、40名多く、昨年までに引き続き、本大会の盛り上がりを感じることができました。

 

11月17日の本選では、8~9月の予選を勝ち抜いた20チームが午前中にセミファイナルを戦い、見事に勝ち抜いた5チームが、午後のグランドファイナルに進出。第一線でご活躍されている豪華な審査員10名と手に汗握る質疑応答を繰り広げました。

目次

第15回開催概要

 -Competition Summary 2024-

本選開催日程

 2024年11月17日(日)

本選会場

明治大学 駿河台キャンパス

主催

NPO法人 日本ビジネスケースコンペティション実行委員会

予選参加チーム

25校、163チーム(748名)

本選参加チーム

11校、20チーム

来場者数

215名

動画再生回数

セミファイナル5,830回、グランドファイナル5,705回 (12/15時点)

ケーステーマ

企業と資本市場の対話による価値共創

  共催(会場提供):明治大学 グローバル・ビジネス研究科 

​- JBCC2024 キービジュアル -

後援

文部科学省、金融庁、経済産業省、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、デジタル庁、日本取引所グループ

特別協賛

株式会社 経営共創基盤 (IGPI)

協賛

(ダイヤモンドパートナー)エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社、think-cell Japan株式会社、株式会社ゼロワンブースター、株式会社ダイヤモンド社、タジマ工業株式会社、株式会社Tech0、フューチャー株式会社

(プラチナパートナー)株式会社イエムラ、株式会社インスプレース、株式会社インター・ビジネス・ネットワークス、株式会社ACES、株式会社エンサポート、株式会社グローバルインフォメーション、株式会社コーポレイトディレクション、デジタルな振る舞い株式会社、テスホールディングス株式会社、株式会社トリプルバリュー、株式会社中島商会、株式会社プレアス、楽読 一宮駅前スクール、株式会社ロングリリーフ、ユニクル株式会社

 

(ゴールドパートナー) アカネアイデンティティズ株式会社、株式会社オモロー、株式会社キャリアドライブ、倉島事業開発株式会社、株式会社ZART、株式会社ズーム、鈴木健志税理士事務所、株式会社電池屋、プーラビダ株式会社、株式会社松岡機械工作所、医療法人尚豊会 みたき総合病院

 

協力

株式会社CAMPFIRE、株式会社PANDASTUDIO.TV、金田晴香様、小林奈土様、GLOBIS東京2020期 佐々木雅浩様

※ 後援・協賛の詳細はこちら

後援/協賛

-Support/Sponsorship--

後援/協賛

本選結果

-Competition results-

本選結果

優勝

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グロービス経営大学院 大阪校 大角 康輔チーム

*文部科学大臣賞も授与

準優勝

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グロービス経営大学院 東京校 桐山 智博チーム

DIAMONDハーバード・ビジネスレビュー賞

早稲田大学大学院 羽鳥 綾チーム

トリプルバリューエンゲージメント賞

グロービス経営大学院 混合 竹村 祐樹チーム

本選出場チーム(★ … グランドファイナル進出チーム)

セミファイナル A ブロック

グロービス経営大学院 東京校 後藤 正幸 チーム

グロービス経営大学院 大阪校 長岡 優 チーム

グロービス経営大学院 オンライン校 鈴木 重嘉 チーム

 グロービス経営大学院 混合 竹村 祐樹 チーム(★)

セミファイナル B ブロック

九州大学大学院 山本 雅周チーム

早稲田大学大学院 羽鳥 綾 チーム(★)

立教大学大学院 池田 裕香 チーム

神戸大学大学院 金谷 隆太朗 チーム

セミファイナル C ブロック

九州大学大学院 永野 栄一 チーム

グロービス経営大学院 大阪校 大角 康輔 チーム(★)

グロービス経営大学院 混合 村山 拓也 チーム

中央大学専門職大学院 川岸 弘享 チーム

セミファイナル D ブロック

グロービス経営大学院 名古屋校 本島 六都也 チーム

グロービス経営大学院 東京校 脇坂 洋二郎 チーム

九州大学大学院 佐藤 健太郎 チーム

グロービス経営大学院 東京校 桐山 智博 チーム(★)

セミファイナル E ブロック

一橋大学大学院 浅海 凪音 チーム

早稲田大学大学院/一橋大学大学院 混合 北村 朋之 チーム(★)

小樽商科大学大学院 坂田 祐樹 チーム

グロービス経営大学院 東京校 高橋 里枝 チーム

受賞コメント

- Award Comments  -

大会優勝チームには後日「優勝チームインタビュー」を実施しましたのでその内容を、準優勝チームは受賞時のリーダーコメントを公開します。

優勝
- グロービス経営大学院 大阪校 大角 康輔 チーム - 

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​<優勝チームインタビュー>

Q: 優勝が決まった瞬間の率直な気持ちについて教えてください。 A: 当日までは、正直、優勝できるとは思っていませんでした。決まった瞬間は実感が湧かず、「良かったな」という気持ちと、「もうこれで十分かな」という気持ちが半々でした。それでも、特別な場所で特別な経験ができたことに、とても興奮していました。 Q: 大会に向けて、どのように準備を進めてこられましたか? A: まずはメンバー集めから始めました。1年生という立場で、まだ使える武器が少ない状況だったので、最初は「予選通過を目指す」という目標で進めていました。ただ、それではメンバーを誘う際の説得力が弱いかもしれないと考え、「グランドファイナルで特別賞を目指す」という目標を掲げてチームを作ることにしました。幸い、みんな顔見知りだったこともあり、それぞれの得意分野を考えながら、予選通過ができそうなメンバーを集めることができました。 Q: チームとしての強みは何でしたか?困難な状況を乗り越えたエピソードも教えてください。 A: メンバーそれぞれが異なる強みを持っていたことです。たとえば、プレゼン能力の高いメンバーやパワポ作成に長けたメンバー、壁打ち役としてサポートに回ってくれるメンバーなどがいて、役割分担を明確にできました。1年生ということでMBAとしての知識がまだ十分でない部分もありましたが、それぞれが得意分野を持ち寄ったことでチーム全体の力になったと思います。また、全員が大阪校で学んでいたため、信頼関係が強かったことも大きな強みでした。 一番苦しかったのは、本選のプレゼン資料の作成でした。なかなか形が見えてこず、さまざまな議論が交わされましたが、最終的には「本選でこういうプレゼンをしたい」というイメージが全員の中で一致していました。メンバー全員が互いをリスペクトし合い、意見を素直に受け入れて活かそうと努力した結果、より良いものを作り上げることができたのだと思います。 Q: この大会を通じて得られた最大の学びはなんでしたか? A: 経営は一人では成り立たないということを、改めて実感しました。一人では決して見ることができなかった景色を、このチームだからこそ見ることができたと思います。今回の経験を仕事に置き換えたとき、チームで目標を達成する大切さを改めて感じ、それが今後に活きると実感しました。 また、MBAをクラスで学ぶ際は、事業を分解し、どのように成長させるかを考えるケースが多いですが、やはりその過程で「どのように意思決定をしていくか」を深く学び、しっかり思考することの重要性を学びました。 Q: 来年の挑戦者へのメッセージをお願いします。 A: チームごとに目標は異なると思いますが、何より大切なのはチャレンジすることです。エンジンがかかれば、予選通過を経て新しい綺麗な景色が見えてくるかもしれません。また、審査員との質疑応答も、やり切った後には非常に貴重な経験になります。 MBA在学中にしか参加できない機会なので、ぜひ挑戦してみてください。 Q: 大会中に心に残った出来事や特別なエピソードを教えてください。 A: <プレゼン時間について> 14分に収めるために苦労を重ねましたが、本番では緊張のあまり早口になってしまい、結果的に11分半で終わるというハプニングがありました。 <大阪校メンバーの応援> 大阪校の仲間たちの応援がとても励みになりました。他のチームも含め、みんなで励まし合い、優勝が決まったときにはセミファイナルに出場したチームも一緒にガッツポーズで喜んでくれたのが印象的でした。また、全員がピンクのポロシャツを着て、みんな大阪校という雰囲気を感じられたことで、緊張も和らぎました。 <前日のカラオケ練習> プレゼンとQAの練習を前日夜にカラオケボックスで4時間行いました。カラオケボックスは遅い時間まで利用でき、スライドを映す大きな画面やマイクが使えるため、大きな声を出して練習できたのが非常に良かったです。本番のQAでも物怖じせずマイクに向かえたのは、この練習のおかげだと思います。仕事でも、大事なプレゼン前の練習にぴったりだと感じました。 最後に、この経験を通じて、多くの人が快くインタビューに協力してくれたことに感謝しています。本業でも、自分だけでは成し遂げられないことが多い中、他の人の意見を聞いて、それを素直に取り入れることの大切さを改めて実感しました。

準優勝
- グロービス経営大学院 東京校 桐山 智博 チーム - 

​<受賞時のリーダーコメント>

この度は、このような賞をいただき、誠にありがとうございます。正直、少し悔しい気持ちもありますが、仲間と共に戦ってきて、自分で言うのもなんですが素晴らしいチームだったと思います。誰一人サボることなく、手を抜くこともなく、チーム一丸となって取り組むことができました。そのため、嬉しさと悔しさが半々というのが正直な気持ちですが、本当に素晴らしい機会をいただけたと思います。この経験をしっかり振り返り、次に活かしていけるよう努力していきたいと思います。ありがとうございました。

審査員講評

- Judges' Comments -

【審査員長】

​株式会社IGPIグループ 会長

冨山 和彦 様

まず皆さん本当にお疲れ様でした。毎年言っていますが、この本選まで出場している人は、レベルはほぼ大差ないと思ってください。 それで今年のケースですが、経営問題としてのシチュエーションが難しいです。株主という新しいステークホルダーが登場して、非常にインフルエンスな力を持つ構図ですから、リアルに最近多くの会社が直面している問題です。ですから皆さんが苦労して考えたことは、多くの上場企業のボードメンバーなりCEO・CXOが本当に苦労している問題です。このようにCXOが難しい問題に対峙しているので、皆さんが多少質疑で突っ込まれても別に気にすることはないです。 (一般的な)企業の再生状況で言うと、銀行がこの株主役を果たします。こういった時に気をつけることは、やっぱり経営というのはいろんなステークホルダーがいるので、目の前であれやれこれやれと言われますが、それだけに反応すればいい訳ではないです。状況が深刻であるほど10年20年後にどういう会社になりたいかを考えることが1番大事で、目の前の問題がシビアであるほどそれを考えるべきです。そこから今何をすべきか時間を戻してこなければいけない。基本的に皆さんの基本的ロジックがそうなっていて、すごく嬉しく思いました。 一点弱かったとすると、皆さんの抽象的なパーパスや中期的な事業ポートフォリオの議論がありましたが、その間が大事です。会社のパーパスやどのビジネスモデルでどうマネタイズするかということです。それがはっきりしないと関連性が弱くなり優先順位がつかなくなり、結局儲かる/儲からないで事業を止めるという話に終始することがあります。 最近の例で言うと、日立がそのケースで最初は儲かっている儲かっていないで明らかな赤字事業を落としています。その次はルマーダっていう1つのビジネスモデルを提示して、そのルマーダに乗るか否かで事業の取捨選択をしていました。要するにデジタルシフトをするってことです。今回はこの部分が大事な観点で、質疑でかなり突っ込んだところですが、印刷でBPOの議論をするなら完全にデジタルサービスにしないといけない。そうしないと全く意味がなくBPOにならないです。デジタルの領域で利益を上げると本気で言うのであれば、残念ながらアナログの人はあまり役に立たないので、デジタル人材をもっと強化しなければならない。そこがはっきりしていれば、皆さんの議論も優先順位がついた気がします。 もう1つ言うと長期的な10年後・20年後の議論をする時には過去10年のトレンドが大事で、過去10年続いたということは構造的な理由があります。この点を3チーム目と5チーム目で突っ込みました。印刷の販管固定比率がこの10年で10%から15%に上がっています。あとこの管理本部経費も1.6%から2.0%に上がっています。これは間違いなく構造的です。それから資産回転は1.5から1.2に下がっていることも構造的です。そうすると目指す姿と今の構造的トレンドが大きくずれているとすれば、そこはかなり本気でメスを入れないとトランフォメーションできないです。せっかくケースに10年のトレンド数字が取れるようになっているので、そこはしっかり突っ込んでもらいたかったという思いはありました。この議論をした上での事業ポートフォリオの議論です。そこは皆さんの共通の課題と思います。ただ、先ほど言ったように論理構成はすごく良くできているので、これだけ難しい問題でここまで頑張ったことはとても評価しています。 あと、人に対する優しさというのは難しくて、とりあえず今ここでストレスをかけないとか圧力を回避することが優しさなのか、相手の人生を本気で10年後20年後まで考えた時には違ったりします。この会社はこれからこっちの方向で行きます、と言った時に敢えて無理やりその方向に人を合わせさせるのが正しいのか。世の中いろんなオポチュニティがあるので、むしろそっちで力を発揮してもらったが良いのか、これは結構毎回考えます。例えば印刷の営業の50代の人がフルAIエージェントになっていけるか結構疑問です。だからその時にどうするかというのは、本当にその人の人生に寄り添うとかその家族に寄り添うと思った時にいろんな答えがあるはずです。だからせっかく優しいのだったら、もっと本気で優しくなってください。でないと情が薄いと書いて薄情者になってしまいます。くどいですが優しさは大事です、リストラにしてもトランスフォーメーションにしても、そこで辛い目に会う人の人生に本気で寄り添えないと、大体がトラブルになります。極めて深刻のトラブルになります。多くの人は疲れてしまいます。やるなら1回でやりましょうという話があるように、小出しのリストラ繰り返すとかえって人の心は痛んでいきます。皆さんせっかくそういう思いを持っているならば、本気で寄り添ってもらえると嬉しいな、と思いました。これが全体の講評です。 ここから例によって、チームにニックネームつけますので、順番に発表します。 1つ目の早稲田と一橋混成チーム、僕はまとまりがすごくあって良いチームだなと思いました。ちょっと気になったのが最後キャッシュアロケーションところがアクティビストに思ねりすぎと思いました、この案だと投資の原資が厳しくなります。あとリストラ原資も必要になります。そこは少し残念だったので、チーム名は、「株主様は神様ですか?」です。 2チーム目はグロービス東京校、ここはさっき言った長期の時間から現在へ戻ってくる思考のプロセスすごく好感を持ちました。ただ事業ポートフォリオの議論と財務的なキャッシュの整合性がちょっとこれキツイかなと正直思いました。あと他チームにもガバナンスの議論で共通しますが、委員会会社を設置したらガバナンスが強化されるとは限りません。委員会会社は監督とは分離されるので日常的な経営フリーハンドになります。ということはいざ監督権は最後には人事権になるので、社外の人は相当な緊張感を持って頑張らないと、実は逆にフリーハンドになりますので、そこは気をつけてください。あと人選をかなり考えたのは良いなと思いました。確か会長の首を切ったのですが、会長を切ったらそれで終わりではないです。だいたい人は偉くなると会社の頭が腐ることがあるのでチーム名は、「小澤さん頭になっても腐らないでね」です。 3チーム目はグロービス大阪の優勝チーム、販管費に着目したのはこのチームだけなので、良かったなと思って講評で言う予定のことを質疑で突っ込みました。多分この会社は販管費が増えてく構造で、いろんな理由があります。1つは、まだかなり年功序列の賃金体系なので時間がたつと自動的に増えます。ここにかなりのメス入れないと一旦減るけどまた戻ります。よってビジネスプロセスとか会社のかなり根本的な人事体系含めてトランスフォーメーションしないと、実はこの問題は克服できないと思いました。だから意外とオーバーヘッドって大変です。と言うことでチーム名は、「販管費を舐めるな」です。 4チーム目は早稲田チームで、ここもバランスの良いチームでした。ここはコアコンピタンスを技術軸と顧客軸で切っているので本質的で良い切り方をしているなと思いました。また、長期から短期の思考のプロセスもよくできていました。その一方で、事業ポートフォリオが少々全面展開になっていて、そうなるとやっぱりお金がついてくるか気になります。会社は事業と組織と財務が総互整合しないと回らないです。このチームはキーワードが想像たったのでチーム名は、「想像が妄想にならないようにね」です。 最後の5チーム目はグロービス混合チーム、多分このチームが1番人の問題で審査員から突っ込まれました。撤退について1点だけ補足すると、工場は絶対に土壌汚染があります。僕らもいっぱい工場閉めてきましたが、最近閉める時には調査が必須ですが必ず汚染があって、下手するとキャッシュアウトします。工場閉めるために土壌を全面改良しなきゃダメとなるので何百億ってかかって大変です。だからある意味ここでも資金循環のリアリズムは大事で、あともう1つは人間をシフトすること。人の異動は難儀で、今は並行してビジネストランスフォーメーションが起きているのでますますハードル高いです。要はこういう時の日本のトランスフォーメーションって、ずっと野球やっていた人にサッカーやってください、とやってしまい頓挫するケースが多いです。実際アナログ型のハードウェアからソフトウェアにいった会社でソニーとかありますが、現実はかなり人が入れ替わっています。そういう意味であのモデルで進めると野球の名選手に明日からサッカーの名選手になれ、ということがあるのでチーム名は、「大谷翔平、ドジャースの次はレアルマドリードだ」です。 と言うことで、あと1ヶ月でまた次のシーズン始まります。まずはこの1年間頑張ってくれた事務局の皆さん、本当にありがとうございました、お疲れ様でした。それから是非ぜひ今度次のシーズンに向けて実行委員会、特にケース作る役割に是非ともボランティアで参加してください。実は純粋に一番ビジネスの勉強になるのがケース作成です。これははっきりしていて、毎年いろんなバリエーション考えてケース作り込んでいます。だからちゃんと長期のPLとか入っているし、いろんな形で料理して講評で突っ込まれる。今回もある意味で我々審査員がアクティビストとして質疑で突っ込んでいますが、資本市場に精通した人、経営の裏側を分かっている人ばかりなので、ここまで強力なアクティビストは今のところいないです。だけどこういう様子を見るのがすごく勉強になるはずなので是非とも手を挙げて、またこのJBCCに参加してください。 本当に皆さんありがとうございました、お疲れ様でした。

株式会社IGPIグループ 共同経営者

木村 尚敬 様

皆さん大変お疲れ様でした。 私のJBCCは1月の末にキックオフミーティングがあって、そこからですから足掛け10ヶ月ぐらいの時間が流れています。 今日はここに最後まで残られた方ではなくて、エントリーが25校163チーム748名全員の方にメッセージを送りたいと思います。67名が今回運営側ということで、大変お疲れ様でした。 特にうち10名がケース作成班の皆さま、大変お疲れ様でございました。私とケース班が1番嬉しいのはここに来た時に「いや今年のケースも難しかったです」と言われた時で、1番「しめしめ」と思ってほっとする瞬間なのですが、今年も多くの方から「難しいケースでした」というコメントをいただきまして本当にありがとうございます。 まず全体を拝見していて非常に素晴らしいなと思ったのが3つほどありまして、1つはやはり事業を見るというところですね。 例えば今回で言うと、印刷事業をやるにしてもやめるにしても「どこに課題があって、どういう風に伸ばしていったらいいのか、どういう風に改善していけばいいのか」という個別の事業単位での議論というのは皆さん非常にお得意で、ビジネススクールで結構やられているところも多いと思いますので、素晴らしいなと思いました。 それから2点目はガバナンスの話ですとか、ロイック経営ですとか人的資本経営ですとか、今カバーしなければいけない経営トピックを包括的に捉えて会社をどうしていこうか、というところはやはり皆さん、これも普段から触れられているところだと思いますので、良かったと思います。 それから3点目がプレゼンテーション。プレゼンテーションは最後に残られたチームの壇上の発表だけではなくて、予選の資料においても、もちろんそのワードの最初のところもそうですし、添付でつけているパワーポイントもそうですし、やはりプレゼンテーションの質がものすごく高いです。私がパワーポイント作っていた頃と比べると本当に格段の違いだな、という風に思いました。 一方、もう少しこういう味付けがあれば良かったかなというのは、先ほど小川さんから「リアリティ」という言葉がありましたけど、全部で5つです。 1つは今回のケースに限らず、どこの会社もそうなのですけども大体、ずっと右肩下がりでも、中経を作る時だけ何故か急に右肩上がりになる。毎回どこの会社も、どこの授業も結構そういうケースが多いのですが、ちゃんと総括しましょう。「何で今までできなかったのに急にできるようになるのか」というのはやはり、それなりの正当性がないと「だってダメだったでしょ今まで」という風に言われてしまうので、そこは考えてください。 2点目は大方針。ポートフォリオをやる上で出版をやめるというチームもあり、縮小、全部残す、何でも良いのですが、結局私たちは「どういう会社になりたいのか」という大きな方針がないと、儲かってないからやめる、市場が右肩下がりだからやめる、は一応それもそれでいいのですが「で、ところで私たちは何を目指すのですか」というその大方針がないと、特に社員に対しても、市場に対しても、色んなステークホルダーに対するメッセージとしては弱い。よって、数字的なところだけでなくて、これこそまさに経営の意思になるので、「どこを目指すのか」というところ、そこを考えてください。 それから3点目が財務三表を立体的に捉えるというところ。途中皆さんからもご指摘がありましたけども、リストラをする、工場を閉める、と営業利益の下のところで特損が出ますよねと、それはどういう形でボトムに効いてきて、バランスシートのどこに跳ねるのか、リストラをするとしても例えば除却損はノンキャッシュアイテムです。ノンキャッシュのアイテムもあればキャッシュが必要なアイテムがあるわけです。それがどういう風に組み合わさって回っていくのか、というところはやはり立体的に捉えていかないと、皆さん普段の会社のお仕事がそうだと思いますが「PLが強すぎる」のでBSとキャッシュフローに対する観点が少し弱かったかなと思います。 それから4点目は、これは投資家との会話の上でPBR というのも、これを分解すると PER とROEですよね。ROE が非常に上がっているがPBRが1倍ちょっとしかいかない、ということはPERがすごく下がっている。成長性が市場から評価されてない、という風に読み解けてしまう。故にこの3つがどういう風に関係していて、それぞれの数字がどうなるから、どうなるのです、という「組み立て」というところも大事かと思います。 それから5点目が、ケースは実は結構危機的な状況ですよね。投資家から噛みつかれていて、危機的な状況で、多くのチームのプレゼンテーションの中でもそうですけれども、彼らの言っている経済合理性より高い経済合理性を示さない限りにおいては、やはりそれは負けなのです。何故なら向こうは株主の1人として「僕に任してくれたらこれだけ企業価値を上げる」と言っている訳なので、それに対して「自分たちはもっと高い企業価値上げる」という提案をしない限りは、それはやはり勝てない訳なので、そこは皆さんがどういう経済合理性を示せるか、今言った5つを全部つなげて有期的なプランを作れるかというところだと思いますので、その辺りを意識していただければと思います。 ということで、おそらく来月の半ばぐらいにはまた来期のキックオフのアポイント調整が入ると思いますが、これは基本的に皆さんボランタリーでやっているので、将来皆さん世界を背負って、日本を背負って立つ皆さんの熱量に支えられている大会です。ですから是非皆さんのこの高い熱量を落とさずに、来年以降も継続発展していければもっともっと良い会になると思いますので、引き続きよろしくお願いします。どうもありがとうございました。

カタリスト投資顧問株式会社 シニア・アドバイザー シニア・グローバル・アドバイザー

イェスパー・コール 様

Thank you very much. お疲れ様でした。 私はもともと日本のオプティミストなのですが、今日のプレゼンテーションを拝見して、次世代のリーダーたちを見て、さらに楽観的に日本の未来を考えられるようになりました。本当に素晴らしいプレゼンテーションでした。 ひとつヒントをお伝えしたいのですが、やはり皆さんはMBAを学んでいる次世代の日本のリーダーとして、ぜひ「マネージャー」ではなく「リーダー」になってほしいと思います。 もちろん経営能力は重要ですが、これからは、ほぼAIなどがやってくれるようになるでしょう。そうなると、皆さんの根本的な責任とは何なのか――それは「インスピレーション」を生み出すことだと考えます。このインスピレーションは、チームの中で、部署の中で、会社全体で、あるいはお客様に対して、さらには厳しい外国のアクティビストや優しい日本の年金安定株主に対しても、重要な役割を果たします。 皆さんがどのようなレガシーを残すのか、どのような会社を作りたいのか――これからのリーダーとして、インスピレーションを核に据えて考えていただきたいと思います。 今日のプレゼンテーションは、そうしたリーダーシップやインスピレーションの星には、最初の一歩となるものでした。頑張ってください。Thank you.

株式会社東京証券取引所 上場部企画グループ 統括課長

池田 直隆 様

皆様、大変お疲れ様でした。 本日のケースにあった資本コストや株価を意識した経営をしていく中で、アクティビストから問われたときにどのように接していくか、日ごろからどのように投資家と対話していくのかということはマーケットでは重要な視点となっています。この1、2年で海外の投資家も日本のマーケットに注目をしていただいていて、一昨年から去年にかけても300名ほどの海外の投資家と対話しています。その話の中で、今回の事業ポートフォリオと企業のアクションとの目線のずれがあり、企業も悩みながら経営を進めています。今回のファイナリスト5チームの発表はそのような企業と匹敵するほど詳細な分析があるものであり、非常に楽しく聞かせてもらいました。またケースを考えてくださった皆さんも今の時勢にあった良いケースであったと思っています。本日はありがとうございました。

日本たばこ産業株式会社 取締役会長

岩井 睦雄 様

皆さん本当お疲れ様でした。午前中のセミファイナル、そしてファイナリストの5組の方々本当に素晴らしいプレゼンを聞かせていただいてあっという間に時間が過ぎました。 今回初めて審査やってくれっていうことでなんでだろうなと思ったんですが、ケースを読んで、まさにジャパントラディショナルカンパニーが抱えている問題をどのように料理をしていくかという経験を経営者の立場で色々やってきた人間として見るという観点で評価をさせていただきました。本当に甲乙つけがたかったです。 今日の中で私自身が感じたのは事業も人も残し配置転換しますということで、すごく優しい経営者の方々なんだなという風に思いました。でもそこが本当に優しさなのでしょうか。あえてできない仕事を無理やりやらすようなことにもなるかもしれないです。嫌な判断であってもその時点の経営者が決断をして実行できるようにしていくことがおそらく経営っていうことだと思います。私自身も経験をしてきました。 理論的にこうだというところは皆さん一貫してプレゼンできている。是非実現するためには何が必要でどういう手順でやればいいのか、本当の社員の幸せは何かということを今回真面目に議論し合う仲間と、自分自身が迷った時でもその仲間と一緒にぐるぐるぐるぐる考えていただくといいのかなという風に思いました。次世代の経営者として役割を果たされるのを本当に楽しみにしております。どうも今日はありがとうございました。

株式会社コーポレイトディレクション 代表取締役 CDI Asia Business Unit Director

小川 達大 様

グランドファイナル5チーム、セミファイナル20チーム、実行委員の皆様お疲れ様でした。 北村チームだけCXOで役割があるプレゼンは素晴らしかったです。その分多面的で、一貫的な構造をとることができなかった印象を受けました。 出版印刷事業という祖業をどう扱うのが難しいケースでした。手遅れのタイミングなので続けるもやめるも難しい…というリアリティの面があった。リアリティの扱いは冨山さんからも厳しいコメントがあったように追求する必要があると思いました。ただし、追求すればするほどステークホルダーの存在が強くなる。今回は審査項目にリアリティとステークホルダーの矛盾を抱えて超えていくような経営も必要と思い、マルチステークホルダーの要素を入れた。経営を動かしていく経営者の信念を入れてほしかった。皆さんともっといい世の中を作っていきたいと思いながら聞いておりました。 本当にお疲れ様でした。

みずほ証券株式会社 サステナビリティ・エバンジェリスト

清水 大吾 様

ケースの内容は日本の課題を全部のせしたものと思っている。そこに対して合理的で素晴らしい提案を見させてもらいました。ただしこの国は合理的だから決まるものはない。 我々はこのしがらみと戦っていかないといけない。そのために必要なものは勇気と志だと思っている。今日は皆さんから勇気をいただきました。我々審査員だからと言って別に上から目線でも何でもなくて、今後は現場で同じ志を持つものとして一緒に戦う有志と思っている。本日はありがとうございました。

株式会社ダイヤモンド社DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集長

常盤 亜由子 様

準備にあたられた事務局の皆様もお疲れ様でした。 今回は163チームの参加があり、本日はここから勝ち上がってきた人たちの熱量のこもったチームワークのあるプレゼンを聞かせていただきました。経営は一人じゃないとどなたかおっしゃっていましたが、自分もひしひしと感じました。自分は出版業界に長年携わっていることから身内事として、どのようなソリューションを考えるのか個人的にも楽しみに聞いていました。経営は唯一無二の回答はないと拝見していました。それぞれにユニークな着眼点を持ってでも、あの最後はもう本当に皆さんが本当にまさにこのナコ印刷の経営者であるかのようにあの憑依した感じが印象的で、やはり自分のビジネスを信じている経営者は、やっぱり強いな思った次第です。本当に良いエネルギーをいただきました。

JPモルガン証券株式会社 投資銀行本部 投資銀行部

インベスターリレーションズグループ長 エグゼクティブディレクター

堀川 由則 様

今回のコンテストには、748名の皆様が参加されたと聞いております。私自身もできるだけ同じ熱量を持って取り組みたいと思い、ケースに挑戦してみました。また、セミファイナルやグランドファイナルの20本のレポートを今朝までかけて読ませていただき、アペンディクスも拝見しました。非常に皆様の熱意と真剣さ、そして覚悟が伝わってくる内容だったと思います。本当にありがとうございました。 今回、私が審査の際に重視したポイントは「バランス」です。今回はたまたまアクティビストの提案をきっかけにしたケースであったものの、全体としては5つのステークホルダーの存在があり、その方々が今回の発表をどのように受け止められるのか。この企業が将来どのような姿でありたいのだろうか。そういった観点でバランスを重視して考えながら判断させていただきました。 実際のところ、現在ちょうど先週から今週にかけて日本企業の決算が発表されていますが、多くの企業が中期経営計画を公表しています。では、その全てをディスクローズすれば良いのかというと、そうではありません。さまざまな利害関係がありますので、全てを明らかにするわけにはいきません。その中でも、できる限り誠心誠意、情報をお伝えていくことが大切だと感じています。 今回のケースでは、中期の発表の場を想定して具体的なアクションまで示されていましたが、実際にはそれをどこまで伝えるかによって影響が出ることもあります。発表前に、社内でどのような準備をするか、どのようにコミュニケーションを取るか、そういった点も非常に重要だと思います。このような課題は、まさにこれからのテーマであろうかと思いますし、私たちも勉強させていただきたいと思います。本日は本当にありがとうございました。お疲れ様でございました。

AGC株式会社 代表取締役 兼 副社長執行役員 CFO/CCO

宮地 伸二 様

プレゼンを事前に見せていただき、かなりレベルが高いなと思って、審査員としても読み込みを一所懸命にさせてもらいました。 自分自身も研修でケースを扱ってきたが、それを踏まえても今回もケースは難易度が高かった。ケース内容はAGCも類似するところがあり、我が事のように聞いていた。 MBAですから数字の面で切ることはできると思うが、本質的には数字を踏まえたうえでの経営の決断とオポチュニティーとリスクマネジメントをどのように捉えるかがポイントです。経営には正解はないが数字以外のところでは決断をしないといけない。つまり経営力が問われる。経営に近づけば近づくほど迷いが生じる。迷うから経営で実証することが必要なんです。 経営者は大胆に自分のビジョンを信じて大きな決断をすべきだし、実行力のスピードも重要。たくさんのリストラクチャリングをするときなんかは思い切って短期決戦でやるべき。だらだらすると会社の風土は痛みますし、みんなシュリンクしてきます。 その代で乗り切ればV字になれば、かなり会社は大きく変わることを自分も見ています。いざ結論を出したら、果敢に実行すると最後は取れると思います。 皆さんおそらくいろんな経験をされていくと思いますので頑張ってください。

アーカイブ配信

-YouTube Link-

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グランドファイナル

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セミファイナルAブロック

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​セミファイナルBブロック

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​​セミファイナルCブロック

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​​セミファイナルDブロック

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​​セミファイナルEブロック

ケース課題

-Case Download-

ケース課題
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ケース課題資料一式(BOXリンク)

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ケース概要(動画)

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​ケースライターの意図(PDF)

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ケースライターの意図(動画)

グランドファイナリスト資料

-Document Download-

<本選プレゼン資料>

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グロービス経営大学院 大阪校 大角 康輔チーム(優勝)

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グロービス経営大学院 東京校 桐山 智博チーム(準優勝)

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早稲田大学大学院 羽鳥 綾 チーム

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グロービス経営大学院 混合 竹村 祐樹 チーム

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早稲田大学大学院/一橋大学大学院 混合 北村 朋之 チーム

<予選資料>

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グロービス経営大学院 大阪校 大角 康輔 チーム

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グロービス経営大学院 東京校 桐山 智博 チーム

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早稲田大学大学院 羽鳥 綾 チーム

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グロービス経営大学院 混合 竹村 祐樹 チーム

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早稲田大学大学院/一橋大学大学院 混合 北村 朋之 チーム

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